2022年3月13日 日曜日 とても暖かい
起きては寝てを繰り返して、最終的にきちんと目覚めたのは三時過ぎ。起きたら恋人から「外暖かいよ」というLINEが来ていて、穂村弘のような気分になる。何もない日にはとことん寝てしまう。ここで寝すぎず起きていることもできるのかもしれないけど、そうしたら睡眠が足りていないまままた一週間がやってくると思うと怖すぎる、ということを前にも書いた。それからTwitterとかニュースアプリでくだらない文章を読んでいたら日が暮れていた。
そんな日曜日は厭だなと思って七時過ぎに図書館に行く。中央図書館は夜十時までやっていて助かる。自転車で行くがやはり暖かい。もうマフラーも手袋も必要なくてありがたい。この図書館と離れなければならないのが残念ではある。新宿区は図書館があまり充実していない。
そのうち見返したら面白そうなので借りた本を記しておく。たぶん期限を延長しても半分も読めないと思うが。
- 古井由吉『杳子・妻隠』(新潮文庫)
- このまえ東京堂に行ったら特集をしていて、そういえば一冊も読んだことないなと思ったため。一緒に行った友人におすすめを聞いたが忘れてしまった。『槿』を借りようと思ったのだが、あるはずの棚になく、代わりにこれを借りる。
- ブローディガン『西瓜糖の日々』(河出文庫)
- クリスティ『春にして君を離れ』(ハヤカワ文庫)
- ずっと以前に読んだことあるがそのときも借りたので持っていない。春なので読むかと思った。
- 江藤淳『成熟と喪失』(講談社文芸文庫)
- ウエルベック『地図と領土』(筑摩書房)
- 同『セロトニン』(河出書房新社)
- 同『ランサローテ島』(河出書房新社)
- これらを読み終わったら、ウエルベックの邦訳されている小説は全部読んだと言えるのでそのために借りてきた。全部ハードカバーでだるい。ちょっと最近読み過ぎて食傷気味ではあるので読めるかわからない。
- 阿部和重『阿部和重対談集』(講談社)
- 伊藤亜紗『どもる体』(医学書院)
- 信田さよ子『カウンセラーは何を見ているか』(医学書院)
こうして並べると、読書の方向性がインターネットに影響されすぎている、と感じる。本を読む方の人間ではあると思うけれど、読むのに力の要る本をあまり読んでいない。学生もいよいよ終わるというタイミングになって急に江藤淳とか九鬼周造とか読みたくなって手を出している。絶対学生のうちに『必読書150』を頭から読んでいくべきだったが、実際にはそういうことはできなかった。就職が決まり、このままではいよいよ灰色の賃労働者になりかねないという危機感を以て初めてそういうものに手をつけることができた。
図書館を出たあと公園で煙草を吸いながら方々に連絡する。他人の日記を読むのが好きすぎるという理由で企画した同人誌に参加してくれる人がひとまず出そろって、次に進めそうである。わりととんとん拍子に決まってしまって逆に焦った。しっかりせねばならない。ただ自分が中心になっているとはいえ一人で進めているわけではないのでその点は安心。本当はこの人にもお願いしたかった、という人が何人も思い浮かぶけど、それは次があったらということにする。