ポケモンGOの思い出

ポケモンGOをプレイしたことはないのだが、かなり印象的な思い出がある。

高三の夏、放課後にクラスメートと二人で学校近くの公園に行った。ベンチで文化祭の準備について話し込んでいた。たぶんそれだけじゃなくて、いろいろな話をしたと思う。

日が暮れたくらいの時間から、続々とスマホを片手に持った人が集まり始めて、あちこちで立ちすくんで何かやっていた。とても奇妙だった。

二人で「あれなんなんだろうね」と言っていたのだがポケモンGOのリリース日で、彼らはそのプレイヤーだったのだ。俺も相手もそのときはまだその存在すら知らなかった。それから高校でもじわじわと流行っていったのだが。

もう六年が経とうとしている。いまではまれに電車などでポケモンGOをやっている人を見るとまだやっているんだと懐かしい気分になるが、それくらいの歳月が流れたわけだ。ポケモンGOどころかついこないだのピクミンブルームも話題に上らない。

その日公園で何時間も話していたら、中学の塾以来の付き合いで、それまでまったく意識したことはなかったのに突然相手のことを好きになってしまい、そんなこともあるんだなと思った。公園の奇妙な光景によってなんらかのホルモンでも出たのかもしれない。

その人とは互いに大学に入ってから一瞬付き合ったがすぐ振られた。「ポケモンGO リリース日」と検索するとその人のことを好きになった日がわかるのがなんだか変だ。2016年7月22日。


さっきある人のブログを読んでいたら、その時期の記事にポケモンGOのくだりがあって、それで思い出してこんなことを書いた。