2022年1月11日 火曜日

昨日の日記も今日起きてから書いたのでまた日記書いてるよという気分になる。友人たちとはてなブログのなぞなぞ認証を使って交換日記をしていて、今日それも書いたので、起きてから日記を3本書いている。そんなことありますか?

なのでここから先は、先月電車に乗っていたら人が倒れたときのことを書いた文章を載せます。以前書いて特にどこにも載せていなかったもの。

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 目の前で突然、吊り革に掴まっていたはずの男性が倒れて、席に座っていた若い二人の女性たちに向かって突っ伏した。男性の顔は女性たちの間、肩の上あたりで窓ガラスにぶつかり、膝をついて窓枠に顔をもたれるようにして静かになった。

 僕は席についていたがイヤホンを外して立ち上がりかけて、でも何をすればいいか分からず中腰のままでいたが、男性の隣に立っていた、即座に介抱を始めた中年の女性が「どこかに通報ボタンがあるはず」と言って、僕ともうひとり立ち上がっていた男性がそれを探しに向かった。

 ボタンは車両の末端にあった。男性が、「押していいんですかね」と問うてきたので「いいですよ」と答えた。すぐに、車掌が「どうされましたか?」と聞いたが男性は言葉に詰まり、僕もなんと言っていいかわからず「突然車内で人が倒れて……、それで押しました」とだけ伝えた。

 車掌はさすがにプロで、特に焦った様子もなく「意識はありますか?」と尋ねた。僕が男性を介抱している人々に向かって「意識は? ありますか?」と声を張ると「あります!」と。男性は、土気色とはこのような色のことを言うのだ、と思うほど顔色が悪かった。「何十代くらいですか?」と車掌は続けて聞き、今度は男性に近づいて直接「おいくつですか?」と尋ねたが要領を得ない返事。僕には30代から50代のいずれにも見えた。周りの人たちは年齢は? と男性に聞いてみたり、30代くらい? と推測したりしていた。 

 それで仕方なく、「30代くらいだと思います」と伝えると、乗っていたのは優等列車だったため、次の停車駅で対応しますと言われたので、倒れた男性の方へ戻った。

 そのとき周囲にいた人たちは優しく、男性にハンカチを当てがいながら水を与えたり、姿勢を支えたりしていた。もう人手は十分で、僕は手持ち無沙汰でただ立ってそれを見ていた。男性は少しずつ意味のとれる言葉を喋るようになって、「寝不足で……」といったことをぼそっとつぶやいていた。車掌は「次の駅でお客様対応のためしばらく停止します」とアナウンスをしていた。

 数分のうちに列車がプラットホームに着き、僕は近くのドアの外に出て手を上げた。ボタンを押すときに、何号車からの通報か判るようになっているらしく、ホームの遠くない位置に車掌の連絡を受けただろう駅員たちが待っていたので、ここですと声を出した。僕らのいたのは先頭からほど近い二両目だったためか、車掌ではなく運転士が先頭方向から少し遅れてやってきた。

 駅員たちは迅速に男性を車椅子に乗せて、症状などを確認しながら車外へとすぐさま運び出していった。おそらく駅の医務室かどこかへ行くのだろう。それを見届けて、運転士は腕で大きく丸のサインをつくって車掌か誰かに知らせ、持ち場へ小走りで戻っていった。

 男性を最も中心的に看病していた女性はその駅で降りる予定だったらしく、駅員と交代にさっと下車していた。男性の周囲を囲んで何がしかをしていた人たちはほんの少し会釈をしあって、列車を降りたり元の席についたりした。僕はその次の駅で乗り換える予定だったので元の席に戻って、何事もなかったかのようにまたイヤホンをつけて音楽を聴き始めた。列車が動き始めた。

 

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この文章は固有名詞を使わない練習として書いて特にどこにも載せていなかったもの。面白みとかはないです。すみません。今日の日記は手抜き。日付に0と1と2しかなくていいですね。昨日と明日もそうだけど。4月11日生まれなのであと3ヶ月で24になる。驚きますね。